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コラムバックナンバー 弊社の社員が木材についての記事を書いてまいります

第674話 「僕とバットは繊細です」 第675話 「ツリーは1月6日まで可」
第672話 「国立劇場の檜舞台」 第673話 「木の駅プロジェクト」
第670話 「女房の尊敬するところ」 第671話 「鶴瓶の木材に乾杯」
第668話 「B-BOY彫刻」 第669話 「ホースランにウッドチップ」
第666話 「木の選挙」 第667話 「おひとり様、422本」
第664話 「青の交響曲」 第665話 「青森土産はヒバ」
第662話 「最速無印良品研究会」 第663話 「新型ブナ編成でびゅー」
第660話 「お気に入りのカフェ」 第661話 「きっかけはゲーム」
第658話 「含水率を測る機械」 第659話 「ブラジルは赤く燃えている」
第656話 「CLTとELT」 第657話 「目指せ!甲子園」
第654話 「追悼…ありがとうございました」 第655話 「世界に一つの宝物」
第652話 「黒檀の仏壇」 第653話 「代替品が本物に」
第650話 「飽きずに一年」 第651話 「卅三間堂棟由来」
第648話 「沖縄の長押」 第649話 「新たな林業」
第646話 「プロと素人の境目」 第647話 「木の折り紙で復興と癒しを」
第644話 「祖父の相棒・我が家宝」 第645話 「から松君とカラ松合板」
第642話 「木版画と合板」 第643話 「和ろうそく」
第640話 「後継者不在」 第641話 「新聞広告にうっとり」
第638話 「少女誘拐監禁事件とOSB」 第639話 「車エビと杉オガクズの相性」
第636話 「事務所の観葉植物・佐久」 第637話 「寒川神社に行ってきました」
第634話 「梅と桃と桜」 第635話 「十六人谷」
第632話 「新在庫一覧表作成」 第633話 「墓友求む」
第630話 「立て看板つくりました」 第631話 「神レベルのミシン技」
第628話 「琴奨菊関の枡」 第629話 「くりすけとどんぐり」
第626話 「木から新素材」 第627話 「ポプラの受難」
第624話 「申年のはじまり」 第625話 「昔の正月」

26.12.2016「ツリーは1月6日まで可」
クリスマスは先週終わり、いよいよ年の瀬を迎えようとしています。
クリスマスツリー自体は、元々新年を祝うための行事が基になっているのをご存知でしょうか?
モミの木に飾り付けをするというこの風習は、現在キリスト教が信仰されているところをはじめ世界中に広がっています。
そもそもはドイツ語圏から始まったと言われています。
中東で生まれ、その後世界各地へ広まる過程で、キリスト教はその土地それぞれで土着化が起こります。
ドイツ語圏(ゲルマン文化圏)では、モミの木などの常緑樹に生命力の象徴を見いだし、飾り付ける風習があったりました。
これとイエスキリストの誕生日と、カトリック教会の祝祭である公現祭(1/6にカトリック教会で行う祝祭)が一体になったのが、クリスマスツリーの風習になったのです。
そもそも最も古いクリスマスツリーの例とされているのは、16世紀初めなのだそうです。(意外に最近ですね)
クリスマスツリーは、元来クリスマスの日から1/6の公現祭まで飾られ、公現祭の日(1/6)に初めて飾り付けをするという新年を迎える行事だったのです。
ちなみに公現祭とは、東方の三博士の来訪によってイエスキリストが公に見出されることを初めとする、一連のお祝いのことです。
一般的な日本人にはなじみがないかもしれませんね。(文:ドサンコ)

参考文献:世界大百科事典 平凡社
19.12.2016「僕とバットは繊細です」
野球のイチロー選手、筒香選手はバットの管理を徹底しています。
バット専用のジュラルミンケースを作り、乾燥剤を入れて持ち運びしています。
バットは木ですから湿気を吸ったり吐いたりします。
水分を含むと僅かですがバットも重くなります。
また飛距離にも影響が出てしまいます。
そのために徹底管理をしているそうです。
木も人肌のように繊細な部分を持っているのです。
グローブやスパイクの管理の話は聞くことがありますが、バットの話は聞いた事がありませんでした。
凄いプロ意識で見習いたいと思いました。
選手のためにバットを製造した人も、とても大切に使ってくれて嬉しいのではないでしょうか。
横浜スタジアムには乾燥室を完備していて適切な湿度でバットを保管できるそうです。
余談ですが、かなり前に折れたバットの再利用で箸を作っているコラムが有りました。
今ではプロ野球のみならず、すべての折れた木製バットを回収し色々な木工品が作られています。(文:兄貴6)
12.12.2016「木の駅プロジェクト」
皆さんは「木の駅プロジェクト」という活動をご存知ですか?
私はこの記事を読むまでは知りませんでした。
道の駅は知っていますが…。
この木の駅プロジェクトとは、間伐材の有効活用を進める活動で、間伐されたまま山に放置されている材を持ち込む拠点(木の駅)をつくり、そこで地域通貨(モリ券)に交換して地元でお買い物をしてもらうという取り組みです。
2009年12月に岐阜県恵那市で始まったプロジェクトは、現在全国の70ヶ所にまで広がっているそうです。
これまでは山の所有者にとって売り物にならなかった間伐材や端材が経済的な価値を生むことにより、間伐が促進され山の環境が良くなり、地域通貨が使われることで地元の商店にも潤いをもたらします。
なんてすばらしい活動なんだと思います。
残念ながら私の住んでいるところには山がないため、その活動は出来ませんが、もっともっと全国に広がればよいと思います。(文:ゴン)
05.12.2016「国立劇場の檜舞台」
先日、テレビを見ていたら三宅坂の国立劇場の大舞台が放送されていた。
今年は開場50周年ということで様々な記念公演が行われている。
日本の伝統芸能の聖地として、能楽・文楽・歌舞伎等の公演や資料収集をしている。
まだ一度も行ったことがないが、隣接されている「伝統芸能情報館」(無料)には行きたいと思っている。
テレビで放送されていた大舞台は桧の縁甲板を貼っていた。
舞台の責任者が「桧材の適度の硬さと柔らかさが良い」言っていた。
開場50年ということで、大分くたびれてきたが、補修しながら使っているそうだ。
オリンピック後、大改装をするとか。
アナウンサーの足元見ると、靴下のままで放送をしている。
そう、伝統芸能の舞台は土足は勿論、スリッパも禁止。
足袋が基本だが、靴下も大丈夫なようだ。
以前、上野の芸大音楽学部に能舞台があり、そこの営繕の下見に行った時、足袋を持参するよう言われた事を思い出す。
また、景気の良いころ、能楽師の自宅建設のお手伝いをやらせてもらった。
お稽古用の能舞台の材料を収めたが、桧の無垢材は難しく、心材は集成材、表裏に桧の挽き板を貼り合わせた縁甲板を使用した。
施工時にテンションをかけ、弓なりに舞台を作り、真下にはカメを埋め、反響音を調整した。
縁甲板を製作してもらった工場も今では廃業し、新木場の桧専門店の在庫もあまりない。
4年後の国立劇場大舞台の大改装の仕事が当社にきたらどうしよう。
もう材料の手当ては劇場の方でしてあるかな?

いつもは現場に行って感じたことをコラムとして書いてきたが、今回のコラムは締切を間違え、国立劇場の取材には行っていない。
今度の休みには「国立劇場50年の歩み展」には行こうと思う。(文:Akio)
28.11.2016「鶴瓶の木材に乾杯」
NHKの「鶴瓶の家族に乾杯!」という番組をたまに見るのですが、先日の放送では「江戸っ子」に会いたいということで、俳優の高橋克典さんと共に東京都江東区深川から我が町両国界隈を旅しておられました。
その中で、立ち食いそば屋のおやじさん、スナックのママさん、深川めしのおやじさん、呉服屋さん、酒屋さんなどを訪問していたのですが、驚いたのはご自身もしくは先代が前職が「材木屋」だったという方の多いこと多いこと。
出演された方ほとんどがそうだったのです。

木場、深川といいますと、昭和の54年ころまでは言わずと知れた「材木の町」だったわけですから、いても不思議はないのですが、まさかここまで多いと「はっ!」と感じました。
中には店の奥に木挽きの作業場が当時のままの姿で残っていたりするお宅があったりもし、でっかい大鋸(オガ)が、壁にかかっていたりしていました。
番組内でも紹介しておりましたが、当店でも販売しております、「おがくず」の名の由来はこの「大鋸」で材木を挽いたときにでた「くず」からきていることをご存知でしたか?
また「木場」の町名の由来は「木材置き場」の略称だったりもします。
先日放送終了した朝の連続ドラマ「とと姉ちゃん」でもたっぷり当時の深川の材木屋さんを紹介してくれていました。
最近のNHKさまは木材に力を入れてくれてますよね。
もっともっと木材が身近な存在になるよう、これからも頼みますよNHK様。(文:正さん)
21.11.2016「女房の尊敬するところ」
テレビや雑誌に取り上げられるって、なぜかちょっとうれしいものですね。
先日、ドリームハウスというテレビ番組に当店の倉庫が映りました。
私がしゃべったところはカットされていましたが(汗)。
また、コンフォルト(153)という建築雑誌に当店の名前が載りました。
ちょこっと協力させていただいたからです。
木質建材事典という特集ページの一部に、LSLの写真をお貸ししたのです。
まさに「ちょこっと」しか協力していません。
それにもかかわらずホントに丁寧にご連絡いただき、掲載紙まで送っていただきました。
この写真、15ミリの小さなもので、もし私がコンフォルトをたまたま読んでいて、無断で使われていたとしても絶対に気づかなかったはずなのにです。
この特集ページはとてもよくまとまっていましたし、その他のページもよかったです。
写真もきれいだし文章もうまい。
本の編集ってすごいですね。
私は以前の会社でお客様向けに冊子を作る仕事があったのですが、編集能力やセンスがなくて苦労しました。
一方、女房が私と結婚する前は編集者でした。
私にはない能力を持っている彼女にすごく惹かれました。 編集能力って、これからの時代により一層重要になる能力だと思います。
まとめる力、伝える力、つなげる力、そして時間内に終わらせる力が求められる時代です。
当店もそんな力をつけていきたい。

あと、「設計者の力になる材木屋さん」の記事もよかったです。
いつか当店も取材してくださいね。(文:木材バカ四代)
14.11.2016「ホースランにウッドチップ」
先日の話ですが、茨城県の美浦村にある競走馬のトレーニングセンターに見学に行きました。
現在の競走馬のトレーニングはウッドチップが敷き詰められたトラックコースや坂路といわれる坂道を走るのが主流だそうです。
調教日1日だけで約500頭の競走馬が走るそのコースは、1800メートルあり厚さ25センチびっしりウッドチップは敷き詰められています。
実際に見てその量の多さにびっくりしました。
どうしてウッドチップコースが主流なのかというと、あの400キロを越える巨体を細い4本の足で支えている馬たちには、今までの土や芝のトラックだと、足に負担がかかり怪我をしてしまうリスクが非常に高かったそうです。
ウッドチップがほどよいクッションになって足元に優しく安心してトレーニングできるのですね。
そしてそのウッドチップの原料は、間伐材の杉と赤松。
理由として撥水性が良いことと細かく砕けにくい、腐りにくい、安定して入手できるということが挙げられます。
同じウッドチップでも使用用途によって樹種は変わります。
よくガーデニングやドックランに使われるウッドチップの原料はスギやヒノキ。
こちらの樹種の理由としては、雑草よけや消臭効果。
ドックラン的には雨あとでもウッドチップならぬかるみがないので犬に土がつきませんし、
ヒノキでしたら糞尿とかの消臭効果も期待できます。
最近ドックランスペースをサービスエリアとかでよく見かけます。
ウッドチップはとてもエコな商品だし、どんどん普及して欲しいですね。(文:くりすけ)
07.11.2016「B-BOY彫刻」
週末私は、ライムスター宇多丸(ラッパー・ラジオパーソナリティー)のラジオをよく聞きます。
先日はB-BOY(ブレイクダンスをする人)で彫刻家、木彫の作品を作っているアーティスト・小畑多丘さんがゲストでした。
後日、埼玉県立近代美術館にてそのアーティストと宇多丸さんが展示作品について語るというので、行って参りました。
美術品鑑賞しながら、イヤホンガイドでお二人のお話が聴けて、とても贅沢な時間が過ごせました。
小畑さんの専門的な解説にも、宇多丸さんが面白おかしいフォローがあり、ラジオ同様笑えて楽しかったです。
木彫りと言えば、熊の木彫りやこけし等の工芸品だったり、仏像古典的なイメージが強かったのですが、ブレイクダンスをテーマとする小畑さんの彫刻は、多様な可能性と今後の期待や広がりを感じました。
カヤやクスノキ一木から彫り製作しているそうです。
この写真の作品《Down jacket NANAME》は2m程と大きく、ダウンジャケットを表現した屈折面やデフォルメされたメガネで独特の雰囲気と存在感があり、カッコよかったです。
台座もなくて(台座なし状態で倒れないように製作するのが難しかったとおっしゃってました)色も塗ってあるので、一目では木製とは判りません。
撮影OKとのことだったので、作品と同じポーズをして写真を撮っている方が大勢いました。
この作品の値段が気になります…(文:山ちゃん)
31.10.2016「おひとり様、422本」
世界には、いったい木が何本あるのか?
このシンプルだけど実際に数えるのが大変な疑問に答える論文を、米イェール大学などの研究チームが発表しました。
衛星画像などをスーパーコンピュータで解析したところ、その数なんと3兆450億本。
これはかつて推定していた4000億本という数字のおよそ7.5倍でした。
地球人口一人あたり422本というこの数字。
これを見て「おお、多い」と思いますか?
一人あたり61本だと思われていたのが、7.5倍の422本だったんだ!よかったね。
と言いたいところですが、そうは問屋は卸さないようです。
人類が登場してから現在までに、地球上の木のおよそ46パーセントが失われたそうです。
つまり現在の3兆450億本に匹敵する数が失われたのです。
ただ経済発展とともに必ず森林は減るというわけでもないようです。
実際、森の消失率は1990年代に年間0.18%だったのが、2010〜15年の平均で0.08%に下がっていのだとか。
これは技術の進展により、以前ほど農地の広さを必要としなくなり、放棄された農地が森に戻っていることなどが原因で、特に先進国で減少に歯止めがかかっているのだそうです。

森林の保護はまだまだ重要ですが、森は資源であり、富を生むという流れが進めば、ますます森林の消失率は下がるかもしれませんね。(文:ドサンコ)

参考文献
アトランティック Web版
朝日新聞グローブ 2016年9月号
ネーチャー webコラムバックナンバー
24.10.2016「木の選挙」
夏から秋にかけて参議院選や東京都知事選などがありました。
私には是非とも選挙をして欲しい事があります。
それは木の選挙です。
どの木が大臣とか決めるわけではありません。
47都道府県には県の木が定められています。
例えば当店のある東京都はイチョウ、私が住んでいる埼玉県はケヤキです。
県の木が定められたのは1966年、ちょうど50年前です。
現在と昔では都道府県の様子も変化しています。
そこで各都道府県で県民に県を代表する木は何が良いと思うか、県民が投票をして決めて欲しいと思います。
ちょうど日本全国紅葉の季節、木に関心を持っています。
まさに木のベスト選挙時期!
実際に実施されたなら、木にどのくらい関心を持ってくれている人がいるか?
とても投票率が気になります。
47都道府県の上層部の方々、ぜひ木の選挙を実施していただけませんか?
私が投票するとしたら〇〇〇〇の木です。
答えは想像にお任せします。
県木には絶対選ばれないと思いますが…(文:兄貴6)
17.10.2016「青森土産はヒバ」
今年の8月の夏季休暇の時に、我が生まれ故郷で幼少期を過ごした岩手県に里帰りしました。
大正生まれの祖母に会うのが一番の目的だったので、会って話ができたのはとてもうれしいことで、いつまでも元気に長生きしてほしいと思いました。
もう一つの目的は、観光で岩泉町にある龍泉洞と青森の十和田湖に訪れることでした。
龍泉洞は日本の3大鍾乳洞のひとつで自然の偉大さを感じました。
ただ、残念なことに8月30日の台風10号の大雨で甚大な被害にあい、現在は閉洞されているそうです。
被害にあわれた方にはお見舞いを申し上げるとともに早期復旧をお祈りしています。
道中で立ち寄った道の駅でこんなお土産を見つけました。
それは青森ヒバの無垢材をサイコロのようにブロック状にしたものです。
ヒバはヒノキ科・ヒノキ亜科でアスナロ属アスナロという一属一種の日本特産樹種です。ヒバには南方型と北方型があって青森ヒバは北方型の変種でヒノキアスナロと位置付られています。
青森ヒバにはヒノキチオールという精油成分が多く含まれていて、独特の良い香りと抗菌性や防虫効果があり建材の他にも様々な用途で使われています。
帰宅後、その青森ヒバのブロックをお風呂に浮かべて入浴したところ、リラックスできたのと気のせいかお肌がつるつるしていました。
これも残念なことなのですが、ヒバの香りが駄目という家族の反対にあい、一日でヒバ風呂は終了してしまいました。
お父さんはつらいですね…(文:ゴン)
11.10.2016「青の交響曲」
先日、テレビニユースを見ていると「木の切符」が発売されたと放送していました。
関西の近畿日本鉄道の大阪と奈良を結ぶ新しい観光特急列車「青の交響曲」の運行開始記念乗車券として、吉野杉の単板を使用した切符です。
約30,000枚限定で用意されましたが、1日4便、一編成60人程の乗車ですから、2月ぐらいまでは「木の切符」が手に入りそうです。
でも人気があり、なかなか予約が取れないとか。
10年程前に、材木屋の仲間と吉野方面に産地視察に行きました。
吉野川沿いの集成材工場と製品市場を見学しました。
工場には最新の加工機械が導入され、市場も活気があったのを思い出します。
山林の方には行けませんでしたが、先日、新聞に江戸時代から続く「吉野の山林王」の記事が載っていました。
先代は自分の山には生涯で2度しか出向かなかったが、現在の山林王は毎日のように山で自ら汗を流すそうです。
かつて70人いた「山守」は需要や材価の低迷でほとんどが山を下り、現在では4人程で細々と林業を続けているとか。
吉野材はトップブランドの産地ですが、和室離れの影響が出ています。
吉野にはもう一つ、吉野山の桜があります。
シロヤマザクラを中心に約20,000本の桜が密集しています。
下千本、中千本、上千本、奥千本と呼ばれ、4月の上旬から下旬まで下から開花し、奥まで桜を楽しめるそうです。(必ず、桜の季節に女房殿と行きたいと思っています)
桜の季節は非常に混む吉野ですが、その他の季節は暇だとか。
「青の交響曲」は年間を通して、吉野方面の観光を盛り上げる起爆剤となってほしいと思います。
桜の季節はともかく、年間を通して「木の切符」を発売してくれないかなぁ。(文:Akio)
03.10.2016「新型ブナ編成でびゅー」
元々、電車が大好きなワタシ。
親から聞いた話によりますと、子供のころ「いなくなった!」と思うと、自宅から1キロほどのところにある公園にいたそうです。
しかも三輪車を漕いで行っていたので、おそらく片道30分はかかっていたのではないでしょうか?
そう、そこの公園は線路に隣接しており、当時の西武新宿線や山手線などをたらふく見ることができたのです。
この歳になっても、まだまだ電車好きなそんなワタシが今一番気になっている列車が、白神山地と日本海の間を秋田から青森まで走り抜ける五能線に、この夏投入された「新型リゾートしらかみブナ編成」なのです。
全4両編成からなるこの列車の外観のデザインコンセプトは「緑豊かなブナの葉と、そこから溢れ出る優しい木漏れ日」だそうです。
う〜ん、かっこいい〜ステキじゃないですかぁ。
室内はもちろん木だらけ。
先頭と最後尾の車両には地元産ブナを使ったでっかいシンボルタワーがあり、秋田スギや青森ヒバも床や壁、天井など、あちらこちらふんだんに使われております。
早くも乗車された方のお話によりますと、まるで「白神山地の中にいるみたいだ」なんだそうです。
おそらくはブナ、スギ、ヒノキの香りが充満しているのでしょう。
それだけでも、たっぷり癒されてとっても体によさそうですね。
爽快な夏の景色ももちろんですが、秋から冬にかけての紅葉や雪化粧された中もまた格別なんでしょうねぇ。
早く乗ってみたいですぅ。
ただ、喫煙者のワタシとしては「5時間禁煙に耐えられるか?」が問題なのデス。(文:正さん)
26.09.2016「最速無印良品研究会」
毎年開催している「木と暮しのふれあい展」を、今年も開催します。
10月22日と23日。
東京都の木材団体がたくさん集結し、木材(特に国産材)のPRをします。
木材だけでは集客がむずかしいとの判断か、なぜか動物戦隊ジュウオウジャーのキャラクターショーがあったり、アルプホルン演奏があったりします。
今年で36年目のイベントですが、来場者のほとんどが木場公園近隣の方々のみなのです。
以前はある木材団体の一員として私も企画会議に参加していましたが、最近は関わらなくなってしまいました。
一方、先日の9月17日18日19日に東京駅近くのおしゃれな丸の内仲通りで木材関連の企業を中心とした屋台が立ち並びました。
主催は無印良品有楽町店のようです。
一社でこれだけのイベントができるんですから、すごいです。
さすがですね。
屋台は体験型が人気でした。
レーザーで金魚やザリガニを木で作り、金魚すくいを木桶でやったり、木のゴム鉄砲でこれまたレーザーで木をカットしたものだったり。
有楽町店と丸の内仲通りのスタンプラリーではレーザー彫刻のピンをもらえたり…。
無印良品のソファーに座って、無印良品のドリンクを飲みながら優雅に生ライブが聴けたり…。
屋台を出店している企業は知っている企業も多く、感心することや学ぶことがたくさんあったひと時でした。
うちの会社が出展したら、どんなことができるかな?(文:木材バカ四代)
20.09.2016「きっかけはゲーム」
7月に配信されて社会現象になったスマホゲーム“ポケモンGO”。
スマートフォンの位置状況を活用して、ごく身近でポケモンと呼ばれるキャラをスマートフォンを使って捕まえたりバトルさせたりするゲームです。
配信当時の爆発的なユーザーは2か月経って大分減ってはしまいましたが、それでもまだユーザーの数は相当な人数です。
そして私は未だ楽しんでいるその中の一人。
ポケモンがよく出現する場所が、公園など木と触れ合えるところに現れるなんて素敵なことではありませんか。
私はここ数か月の週末は大体都内近郊の公園巡り。
非常に安上がりな家庭サービスでもありました(笑)。
上野公園をはじめ隅田公園、水元公園、錦糸公園、自宅近くの埼玉出羽公園など出掛けた公園他多数。
中でも水元公園の都内と思えないような森林と景観には感動しました。
公園の行くところ行くところにスマホ片手に歩いているユーザーをたくさん見かけました。
ずっとゲームに夢中の方もいらっしゃいますが、中には久しぶりに公園などに行って自然と触れ合い癒された方も沢山いらっしゃると思います。
きっかけがどうであれ沢山の人たちを公園へと導き自然と触れ合いさせたこのゲームはすばらしいと思います。
今度は公園を巡って木材を探すゲームとかおもしろそうじゃないですか?
どうですか任天堂さん(笑)(文:くりすけ)
12.09.2016「お気に入りのカフェ」
人には3カ所居場所が必要なんだよっ(ストレスを溜めないために)という話を聞いて以来、行きつけのお店をつくろうと思っていました。
家族に連れられて行った焼鳥屋さんや、名古屋出身の祖母とモーニングセットを食べにテンションマックスで通った喫茶店。
現在はどこも閉店してしまい、思い出のみとなってしまいました。
人に連れていってもらう場所ではなく、自分で開拓しよう!
居心地が良くてドリンクやスイーツが美味しいカフェ巡りを再開しよう。
そんなふうに思っていた時、ひょんなきっかけがあり近所のカフェに友人と行くことに。
民家をリノベーションした人気のスポット。
間口二間程、2階建てで奥行きのある面積、天井まで全て仕切りをぶち抜いた開放的な空間に、いい感じで期待が大きくなる。
使い込んだ古い物や和のテイストに囲まれると落ち着きませんか?
そんな様子の中、長居しても気にならず(追加注文しましたが)話も盛り上がり良い気分で店を後にしました。
そしてなんと、会社のエコモクのサイトでご紹介しているOSBポーランドが壁一面に使用されていました。
間接照明に照らされて、落ち着いた印象でした。
独特な模様と艶があるので、白い内装や洋式に合うと思っていましたが、和風にも、アジアテイストにもとてもマッチしていました。
墨田川界隈にもリノベーションしたカフェがいろいろOPENしているようなので、ウロウロと探索してみます。(文:山ちゃん)
05.09.2016「ブラジルは赤く燃えている」
今月リオパラリンピックがブラジルで開幕しますが、その国名が木を由来にしていることはご存知でしょうか?
実は、ブラジルはパウ・ブラジル(Pau-brasil)という木がその名の由来なのです。
ポルトガル語でパウが木、ブラジルが赤いという意味です。
ブラジルを「発見」し進出したポルトガル人は、インド原産のある木とよく似た木を現地で見つけます。
その木は蘇芳。
インド・マレー原産で、染料として使われていたこの木のことをインドに植民地をもっていたポルトガル人は知っていました。
蘇芳から取れる赤色色素を、高級染料として輸出していたポルトガルは、その色素のことをポルトガル語の「brasa(燃えるように赤い)」に由来するbrazilと呼んでいました。
蘇芳と同じ赤色色素を含む木は、当時アマゾン河口から山間部にかけて多く植生していました。
この木のことをやがてパウ・ブラジルと呼ぶようになります。
このパウ・ブラジルが国名の起源となったのだとか。
その後、パウ・ブラジルは過度に伐採されたため、今ではブラジルの一部の州に残るだけとなってしまい、ワシントン条約の規制対象(付属書Uに掲載)になっています。
ちなみに蘇芳は、奈良時代頃に日本にも渡来して、貴族の間で珍重されます。
正倉院のなかには、蘇芳色の木箱が納められているほどです。(文:ドサンコ)

参考文献
日本新薬
平凡社 世界大百科事典
29.08.2016「含水率を測る機械」
一般の方は写真の機械を見たことが無いと思います。
木材の含水率を測る機械です。
簡単な機械の割にはお値段が結構します。
原木の製材、合板を作る工場には必ず含水計があります。
無垢材の含水計は別の専用の物があります。
なぜ含水率を測るのか?
おもに製品になった後の狂いや割れを未然に防ぐためです。
また乾燥する事により木材の強度が増します。
木材は乾かしている間に割れたり変色したりする物が有ります。
それらを取り除いて安定した材を提供しています。
よって工場には必要不可欠な機械です。
ホームセンターなどで木材を買われる際には、重さに注意してみましょう。
同じ樹種で大きさも同じ物と条件付きですが、重い物より軽い物を選びましょう。
しっかりと乾燥していて材としての強度も増している確率が高いからです。 ただし、油分の多い木材は天然乾燥したほうが強度が高いです。

余談ですがコラムを書きながら頭の中に浮かんだ思い付きです・・・
人間の含水率を測れる体温計のような機械が出来ないものでしょうか?
この暑い時期、熱中症防止に役立つのではないでしょうか?(文:兄貴6)
22.08.2016「目指せ!甲子園」
先日、息子が通っている高校野球部の応援に向かう道中で、埼玉県東松山市にある箭弓稲荷神社(やきゅういなりじんじゃ)に立ち寄りました。
この箭弓稲荷神社のご創建は和銅五年(712年)と伝えられ、規模の大きさや社殿の荘厳さで日本の3大稲荷に数えられています。
また、この読みからも分かるように野球に携わる人には有名で全国から参拝、祈願に訪れています。
この神社の絵馬やお守りはバットやグローブの形をしていてとてもかわいいです。
参拝をしていてふと気付いたものが奉納されてありました。
それは、今年の5月21日にギネスブック登録された、世界で一番大きな木製のスタンプでした。
印面は130cm×130cmで高さは142cm、重さは420kgという巨大なスタンプです。
樹種は埼玉県の木でもあるケヤキで、樹齢500年の樹が使われたそうです。
参拝される方は見学されるとご利益が有ること間違い無しですね。
ちなみに、現在夏の甲子園が盛り上がっていますが、息子の高校は県予選4回戦敗退でした。
来年は今年以上を目指して努力してほしいと思う父でした。(文:ゴン)
17.08.2016「CLTとELT」
先日、同業者組合のイベントで横文字クイズがあり、「CLT」とは何か?という問題がありました。
先輩の同業者が「CLT」と「ALC」は同じか?と発言。
私は得意げに説明しました。
「CLT」は集成材を縦横にクロスしたもので、パネル工法に使用しているよ。
「ALC」は発泡コンクリートで鉄骨の軸組みのパネル材として使用していると説明。
帰宅後、不安になり調べると概ね当たっていました。
正確には、板の層を各層でお互いに直交するように積層接着した厚型パネルのことを呼びます。
平成25年12月20日に日本農林規格(JAS)として、直交集成材の名称により制定されました。
「CLT」の特性としては、直交積層なので寸法安定性があり、90〜210ミリの厚みがあるので断熱性に優れ、大判のパネルも製作可能で耐震性に優れています。 地震国イタリアでは7階の建物を計画しているとか?
日本では高知県の県産材を利用した取り組みが活発になっています。
まだ木造軸組工法やRCとの混構造の大壁としての活用が中心ですが、将来は日本でも木造建築物の限界を押し広げると期待されています。
残念ながら、当社でのCLT建築と絡むことは少ないと思いますが、エコモクでは三層パネルとしてCLT材を販売しています。
横文字の商品が増えて覚えるのが大変ですが、皆さんに最新の情報を提供したいと思います。
ちなみに、ELTとは当社の近くに実家があると噂がある、持田香織さんの音楽ユニット「Every Little Thing」のことです。(文:Akio)
08.08.2016「世界に一つの宝物」
「ようやく完成したぞ〜」と連絡をいただいたのは、先月のことでした。
そうです、以前ご紹介した新潟県の神レベルのミシン挽き職人Sさんにおねだりしていた、ワタシをモデルにした作品が完成したのです。
それから数日後、早速訪問、そしてご対面。
いや〜ハズカシさとウレシさがぐちゃぐちゃになって15分以上笑い続けてしまいました。
なんてったって、表情がイイ。
元の画像からかなり加工していただいたようで、「歯並びも直しておいたし〜、チョー二枚目に仕上がっただろ〜」とSさんよりありがたいお言葉。
「はい〜〜ありがとうございますう〜」とワタシ。
材質は前回同様Sさんお気に入りのタモ。
そして、みつろうで立体感を出しています。
0.3〜0.7ミリ幅の何種類ものミシン刃を何度もとっかえひっかえし、ヒマを見ては制作していただくこと約二ヶ月。
ナント通算36時間もかけていただいたそうです。
やはり、タモの絶妙なネバリっ気具合がサイコーだそうです。
勝負所はやはり髪の毛とネクタイの部分でしょうか。
一ヵ所も欠けてしまっているところがありません。
なにせ、少しでも板を動かす指がつるっと滑ってしまうと、それまでの苦労がすべてパーになってしまいますから。
これだけのものをノーミスで最後まで挽かれるのですから、ホント神レベルですよね。
そして、最後に「やっぱり、これを差し上げる人に対しての想いがなければできないな〜」とのコメント。
Sさん、本当にありがとうございました。
一生の宝物にさせていただきます!
ですが、実はいただいた翌日に裏の支柱の本体側にはめ込んで支える部分がポキッと折れてしまいまして…慌てて接着剤で修復し、事なきを得ましたが。
最近では気分が落ち込み気味のときなど、この作品を見て元気をもらっております(笑)。(文:正さん)
01.08.2016「追悼…ありがとうございました」
長い間、当店のNC加工等をやっていただいていた方が、突然お亡くなりになりました。
あまりに急なことでしたので、お別れの言葉や、感謝の気持ちを伝えることができませんでした。
残念です。
71歳という大先輩でありながら、偉ぶらず、いつも笑顔を絶やさない方でした。
仕事熱心で、いつも仕事の話をしていました。
オーダーした加工がいかに技術的に難しいか、どうやって工夫して加工してくれているかを説明してくれるのですが、その様子がとてもうれしそうな顔をされていて…。
お一人で仕事をされていたので、技術を引き継ぐ方がいません。
それも、残念なことです。

まだ亡くなったという実感がありません。
またいつものように飄々とした感じでお会いできるような気がします。
「持ってきたよ〜」なんて言って事務所に顔を出してくれそうです。
なんだか寂しくて力が抜けてしまっている昨今です。

そんな中、相模原19人刺殺事件のニュースを読みました。
人の命をあまりに軽く見ている犯人を恐ろしく思います。(文:木材バカ四代)
25.07.2016「代替品が本物に」
先日回転すしに久しぶりに行きました。
今や回転すしもハイテク化していて、回転で流れている皿を取るだけでなく注文をタッチパネルでするお店でした。
そこで気になった表示が、「エンガワ(カレイ)」。
エンガワは正式にはヒラメです。
安価に提供するためにカラスガレイなどの代用魚が使われているのは有名で知ってはいたのですが、ちゃんと表記しているのは初めて見ました。
代替品は他のジャンルでもこの世の中に沢山あります。
分かりやすいのはバターの代用品としてマーガリン、カニの肉の代用品カニカマなど。
もちろん木材にもあります。
当店で扱っているファルカタも桐の代用品として使われています。
桐と同じく非常に成長が早い木で、比重が軽くて加工がとてもしやすくDIY向けの木材ですね。
ラワン合板の芯材に使われたりもしています。
実際持ってみて非常に軽いラワン合板でしたら、中芯はファルカタかもしれません。
ただ、これらの代替品は、もはや一つの新しい商品として認識されています。
もしかしたら回転すしのメニュー表記がすべて代用魚の名前になるかもしれません。
そんなことになったらとても名前を覚えられないかも(笑)(文:くりすけ)
19.07.2016「黒檀の仏壇」
新盆を迎える為、畳を張り替えた部屋に仏壇を移動しました。
先祖の霊を迎える為に盆ちょうちんや灯篭など迎え火を灯し、きゅうりに割り箸をさして馬に見立て、ご先祖を乗せて迎える精霊馬。
浄土真宗はそれらを用意をしなくていい慣習なので、代わりに食卓を囲んでのお茶や食事が好きだった先祖へ多くの果物、お菓子を備えました。

我が家の仏壇は黒檀です。
カキノキ科常緑高木で、銘木として代表的なものです。
材質は緻密で硬く重く、半永久の耐久性があります。
美しい黒色を生かして家具・仏壇仏具・建材・楽器等に用いられます。
仏壇は特別な存在なので、家具のカテゴリーに入るとは思いませんでしたが、家具健保で働く友達から「仏具・仏壇は家具なんだよ」という話しを聞いて再確認しました。
上野駅東側から田原町にかけて、約1キロ内に仏具・仏壇屋が多く存在します。
モダンな建物でお洒落な店舗や、「コレって仏壇?」とてもシンプルでGOOD DESIGN賞を受賞しそうなモノもあります。
購入する機会がない方でも気軽に立ち寄れるお店もありますので、かっぱ橋に寄った帰りにでも歩いてみてはいかがでしょう?(文:山ちゃん)
11.07.2016「卅三間堂棟由来」
今月7/24(金)まで、国立劇場で少し珍しい歌舞伎の演目(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)があります。
どう珍しいかというと、主役が木なのです。
正確には、柳の木です。
これは平安時代末期、頭痛に悩まされた後白河法皇が、その平癒を祈願して建てた京都の三十三間堂に由来したお話です。
詳しい話は、ここでは述べませんが、とっても悲しいお話です。

お話のなかで人間の男と柳の木の精は結婚します。
人間と人間以外の存在との婚姻譚はだいたい動物とが多いですが、このお話は人間が植物と結婚するという少し珍しい話です。
また、こういった婚姻譚でのお別れの仕方は、旦那が何か仕事でヘマをしたり、嫁さんとの約束を旦那が破ったりしたためという理由が多いなか、このお話は、時の権力者の頭痛を直すため、という理由になっています。

ちなみに柳の樹皮は、紀元前から鎮痛・解熱剤として用いられ、古代中国、インド、ギリシャでも柳の鎮痛効果は知られていました。
さらにはその後、柳の樹皮から抽出された化合物を基に、ドイツのバイエル社によって、120年近くたった今なお、世界的に使用されている「アスピリン」が作られています。(文:ドサンコ)

参考文献
平凡社 世界大百科事典
公益財団法人 日本心臓財団
04.07.2016「飽きずに一年」
人間から木になりたいと思って、木の実をほぼ毎日食べてもうすぐ一年。
木になりたいというのは冗談ですが…
食べている木の実はクルミ。
食べ始めた理由を考えてみました。
味は殆ど無く、たまに苦味を感じる物があります。
この苦味が子供のころ噛んだ事のある木の皮の味に似ているからだと思います。
クルミの木は、木材としてはウォールナットです。
各々が違う樹種をデスク天板として使用している弊社でも使われています。
数百年前からヨーロッパで高級家具材としてとても人気の材です。
現在でも高級木材です。
実は食料になりますが、木は耐衝撃性に強い特性があり、ライフルの銃床にも使用されています。
人が生きるために必要な物、その逆になりえる物にも使用されているとは複雑な心境です。
クルミの実には血液をサラサラにする効果もあるそうです。
私の血液も少しはサラサラになったでしょうか。(文:兄貴6)
27.06.2016「新たな林業」
林業というと、(きつい・汚い・給料安い)の3Kであるとか斜陽産業であるとか、ネガティブなイメージがまとわりつくお仕事ですよね。
その証拠に、林業の就業者数は1965年(昭和40年)には262,432人だったのが、2005年(平成05年)には46,618人と40年間で約21万の減少となっています。
そんな林業の世界ではありますが、最近あるニュースサイトで興味深い記事が特集されていました。
その記事というのは東京都の檜原村に拠点を構える「東京チェンソーズ」という会社の代表の方のインタビュー記事です。
この会社では自社で購入した10ヘクタールの山林に、苗木を植えて都市部の住民に所有してもらう「東京美林倶楽部」というプロジェクトを手がけられていて、参加者は入会金5万円、年会費1,000円で3本の苗木を植えるそうです。
その後、木が育つまで手入れに参加して山や木に触れ合いながら成長過程を楽しみ、30年後その自分が植えた木が使える太さに育ったら、2本は間伐して加工して参加者に渡す。
残りの1本は山に残すことで未来の人に繋いでもらうのだそうです。
これってすばらしい取り組みだと思います。
ご存知のように、木は上手に管理して育てれば永遠の循環資源です。
現在はなかなか循環していないのが悲しいことに現状です。
一人でも多くの方がこの代表の方に共感して発展してほしいと願っています。
わが社も負けずに「世のため木のため人のため」にがんばります!(文:ゴン)
20.06.2016「沖縄の長押」
5月の連休に、孫のいる沖縄に行って来ました。
梅雨間近で蒸し暑い季節でしたが、草木の成長は早く、公園等の街路樹は緑濃く茂っていました。
連休中はイベントがあり、その中でも「那覇ハーリー」は盛り上がっていました。
ハーリー(爬竜)とは600年ほど前に中国から伝わったとされており、爬竜船を漕ぎ合い豊漁・航海の無事を祈願する祭りです。
学校、職場対抗の競争があり、米軍の基地対抗のレースもありました。
歌謡、お笑い等のステージ、子供たち用に移動遊園地もあり、夜には花火大会も開催され、県民、観光客、米軍それぞれ楽しんでいました。
今回は、「琉球村」「首里城」と古民家や王宮を見学しました。
江戸時代から明治時代の古民家は、天井もなく開放的な家造りです。
王宮はほとんどが中国の影響を受けた建築です。
その中で一室、書院には天井があり長押が回っていました。
江戸時代以前は格式の高い家にしか長押は付けられませんでした。
(現在ではハンガーやフックを吊るせる横木になっている?)
説明を聞くと、薩摩藩の役人を接待するために和風建築の部屋を作ったそうです。
中国風な王宮の中で違和感を感じたこの書院に、当時の琉球王朝の日中両国に対する強かさを見ました。
孫が住んでいる新都心のマンション、タコライスの美味しい店のあるアメリカンビレッジ、県民優待で格安で泊まれた残波岬のホテル、みんな米軍跡地にできた施設です。
グーグルマップで沖縄を見ると、グレーの部分の多い事に気が付きます。米軍の基地や施設です。
これらが返還されると沖縄の発展に役立つと思った旅行でした。(文:Akio)
13.06.2016「木の折り紙で復興と癒しを」
ちょっと前の話ですが、2月頃仙台出張時にテレビで見た話です。
それは、宮城赤十字社が献血してくれた人に県産杉で作った「木の折り紙」をプレゼントするという話でした。
震災から5年になるこのタイミングで行うのは、献血者を増やしたいという気持ちと、被災者の方々への支援も同時に行えるというスバラシイ発案からでした。
なぜ支援になるかというと、間に入っている業者さんより、この「木の折り紙」1枚につき、宮城赤十字社に25円が支払われ、そのすべてが被害にあった人達のために使われるからだということです。
なお、この木は震災時に倒れてしまった木を使っているとのこと。
この「木の折り紙」は和紙に杉の単板が貼り付けられていて、簡単には割れない構造になっているそうです。
「ふ〜ん、いいなぁ〜」と思い調べてみたら、他にも奈良県の吉野杉や、石川県の能登杉を使ったものも流通していることがわかりました。
1枚200円くらいと、ちといいお値段かもしれませんが、木の香りを楽しみながら、「木を折る」というのも、なかなか癒されるのではないでしょうか。
みなさんもぜひ一度、触れてみてください。(文:正さん)
06.06.2016「プロと素人の境目」
自分の仕事をプロの仕事だって、堂々と言える人ってすごいですね。
私は正直、恥ずかしくて言えません。
でも仕事をしてお金をいただいているのは事実ですので、お客様にはそれに見合う代価を提供しているつもりです。
最近はグローバル化してきたし、デジタル化もしてきているので、プロと素人の境目がなくなってきたようにも感じます。
逆に、境目がなくなってきているようで、実はその境目がはっきりしてきているとも感じることがあります。
プロとは何かと問われれば、私は「真摯に続けることができる」ことと答えます。

最近、DMM.make AKIBAさんに見学に行きました。
いろんな工作器具や機械、試験機械をその場で使えるレンタルスペースを提供しています。
六本木にもTech Shopができました。
増えていますね。
レーザー機やNC機や3Dプリンターなんかもあります。
いろんな材料販売もされています。
うちの材料をお送りしたりもしています。
今後、このような場所が増えて、ものづくり人口が増えてほしいです。
エコモクはものづくりのお手伝いをしています。(文:木材バカ四代)
30.05.2016「から松くんとカラ松合板」
先日の話ですが、家のリビングにいた私の嫁が、突如「から松カッコイイー」とTVにむかって何やらリアクションしていました。
仕事の話は一切しない我が家ですが、「ついに私の仕事で取り扱っている商品(カラマツ合板)に興味を持ってくれたか」と思っていたら、実際は昨年放映されていて現在でも大人気のアニメ「おそ松さん」の主人公6兄弟の次男「から松くん」の事でした。(涙)

おそ松さんは、漫画家赤塚不二夫先生の生誕80周年を記念して、27年ぶりにアニメ化した3作目。
私たちが子供の頃に見ていた「おそ松くん」の主人公6兄弟が大人になったという設定で、昨年は深夜アニメで高視聴率、現在でも大変な人気作品だそうです。
その中でも次男の「から松くん」は、ナルシストなキャラで、6兄弟の中でも人気上位だとか。

ちなみに当店で取り扱っているカラマツ合板は表面は粗く、節などが入っていて、キャラ的に例えるとなかなか個性的で荒々しくワイルドな感じ。
普段は構造用(下地材など)として使われることが多いですが、この特徴的な木目・節などがカッコ良く表面で見せたいというお客様もいらっしゃいます。

このアニメをきっかけにカラマツ合板を知って興味を持ってくださる方が少しでも増えてくれると嬉しく思います。(文:くりすけ)
23.05.2016「祖父の相棒・我が家宝」
愛知の田舎から東京下町に住む遠い親戚を頼りに上京修行をした後、貴金属製造・卸を生業とした祖父。
樫の木の作業台で6名の職人さんと父が仕事をして参りました。
外見は長い年月(85年以上)で、染み込んだ汗と、油、煙などの煤や埃で、真っ黒になってしまいました。
無垢の樫の木(長さ1800×巾550×厚70)は我が家宝だと思います。
独立して仕事を始め、家族が増えて、職人を雇い独立させて、その後息子に仕事を引き継いでと・・・
一人の男性の一生を一番近くで見ていた?相棒でもありました。
戦時中、家族を疎開させて一人残り、家を守った祖父。
「死ぬ時はこの家と一緒に」という覚悟を持ち、静かに終戦まで過ごしたそうです。
相棒共々無事で本当に良かったです。
様々なエピソードを聞くたびに、「じいちゃん肝が据わってカッコイイッ!今でも常に大きな力で見守ってくれているなぁ」と感じております。
父に続く後継者がいないので、昨年仕事場を片付けて作業台は家の片隅に置きました。
姉が再加工して使いたいと話していたので、新たな相棒になるのではないでしょうか?(文:山ちゃん)
16.05.2016「和ろうそく」
ゴールデンウィーク、皆様はどのように過ごされましたか?
私は連休中、三日間にわたり博物館と美術館巡りをしました。
どこも素晴らしい展示ばかりで大満足だったのですが、連休最終日に行った東京都美術館の伊藤若冲展だけは、そのあまりの行列ぶりに断念。
その代わり、目黒区美術館の高島野十郎展へ行ってきました。
私の田舎の風景を切り取ったような絵がたくさんあり、絵の良し悪しはわかりませんが個人的に大満足しました。
絵をたっぷりと楽しんだ後、ショップに行くと、高島野十郎の絵のモチーフの一つである櫨の和蝋燭が売られていました。
この漢字は『櫨(はぜ)』と読みます。
櫨は、ウルシの仲間で、中国やインドネシアが原産の木です。
安土桃山時代に中国から種が輸入され、当時需要が高まりつつあったロウソクの原料として栽培されたのが国内での始まりとされ、江戸時代中期に、琉球を経由して本格的に薩摩で栽培され始めます。
その実は、和蝋燭や、ポマード、織物のツヤ出しなどに使う光沢材料として使われ、材は模型材料や盆栽などに使われます。
万葉集の時代には弓矢として盛んに使われたとか。
ショップで売られていた櫨の蝋燭を買おうと思いましたが、
値段が高くて正直手が出ませんでした。
櫨の木の保存に、そのロウソクの売上が使われると表示されてたので惜しい気もしたのですが‥(文:ドサンコ)

参考文献
平凡社 世界大百科事典
09.05.2016「木版画と合板」
木版画展に行ってきました。
行ってみようと思ったきっかけは、弊社ネット販売@合板のお客さん(海外のお客さん)が、木版画を作るためにシナ合板共芯を買って頂いていたからです。
木版画と言えば浮世絵です。
色々な浮世絵を見て、味わいがあり美しいと感じました。
木版も数個展示されていて、材質は無垢の桜でした。
他には朴、桂など密度の高い材質を好んで使っていたそうです。
現在ではシナ合板共芯も使用されています。
写真では分かりにくいかもしれませんが、隣にある富士山の木版です。
木版画で何色も使用する際は、1色に木版を1個使用し何回も摺るのです。
ずれないように何回も摺るなんてものすごい技術です。
先日、見ていたニュース番組では木版画とルパン3世のコラボの話をしていました。
伝統技術と新しい物の融合、すばらしい事です。
これからも、すばらしい伝統技術を継承し続けてほしいと願います。
来年の年賀状は木版画で作成してみようかと思いました。
しかし、不器用で絵心がない私では無理でしょう。
とんでもない爆笑作品になりそうなので止めておきます。(文:兄貴6)
02.05.2016「新聞広告にうっとり」
最近、「おぉ〜これはすごい」と思わず声が上がるほど驚いたことがありました。
それは朝刊を読んでいた時の事です。
1ページ全面を使い、ウォールナットの無垢の一枚板がドカーンと写されている家具屋さんの一枚板専門ギャラリーの広告が目に飛び込んできたからです。
またその板の金額にも驚いてしまいました。 なんと1,296万円。
当然木材は何十年、何百年という月日をかけて生長するもので、この写真に写っている木もその金額の価値はあると思いますが、いったいどれくらいの人がこの広告に興味を持ち、実際に購入される人がいるのだろうかと思いました。
二極化ってやつですかね。
弊社でも飲食店の工事でこのような大きい一枚板のカウンターを何度も納品したことがありますが、さすがにこんな金額のものは扱ったことがありません。
それでも大きな無垢材は、現場搬入に苦労したことや、出来上がりの素晴らしさに惚れ惚れしたことがあります。
残念ながら我が家にはこのような素晴らしいテーブルは似合わないので、ギャラリーの見学をさせていただき目の保養をしてきたいと思います。(文:ゴン)
25.04.2016「後継者不在」
先日、35年ぶりに北陸・小松の知人に会いました。
学校を卒業して最初に勤務した金沢の建材問屋のお客さんでした。
当時は製材業が主で、建築業は始めたばかりでしたが、現在は公共工事も手掛ける建設会社に変身したそうです。
私は彼のご両親に大変可愛がられ、営業に行くのが楽しみでした。
商談の最中、お父様が戦時中満州に出征し、終戦後シベリアに抑留された時のお話を聞きました。
「製材の技術を持っていたので、極寒の外での作業をしないで済んだ。」とポツリと話されたのが今でも印象に残っています。
知人の話では生涯、製材機の前に立っていたそうです。
小松近辺の材木屋さんの近況を聞きましたが、ほとんどが廃業をしたそうです。
個別の販売店の動向も聞いたところ、後継者が不在で縮小、廃業をしたそうです。
後日、インターネットで金沢・加賀地区の建築資材販売店を検索しても、知っている店は問屋さんを除くと3〜4店でした。
それらの販売店さんも当時から建築・請負を行っていました。
小松・加賀地区は近隣の杉材の製材、販売で繁盛していましたが商流等の変化が早かったようです。
最近、新木場の問屋さんもよく見ると番頭さん達の高齢化、後継者の不在の店が増えている気がします。
忙しそうに動いているのは、そこそこ若い社員がいて、後継者がいるところのような気がします。
我社は安心です。
私を除くと皆、若いです。 (バタヤンが退社し、私が最年長…)
そうそう、小松の知人も後継者になる息子さんの卒業式に出席のため、ご夫婦で東京に来られていました。(文:Akio)
18.04.2016「車エビと杉オガクズの相性」
我が家ではまずお目にかかることはない車エビですが、先日とあるテレビ番組で「車エビを生きたまま輸送するには、おがくずが欠かせないんだよ〜」と築地の仲買人のおやっさんが熱く語っているところを見ました。
なんでも、活きのいい車エビもおがくずの中に入れてあげると、木の持つ保温保湿作用により、暴れずに気持ちよさそうにスヤスヤ眠ってくれ(仮死状態になる)数日は十分生存していられるとか。
その保温ですが、高過ぎず低過ぎずだいたい15℃くらいが適温だそうで、これが20℃以上だと蒸れて、5℃以下だと寒さで死んでしまうそうです。
そして次に乾燥させないための保湿作用、これもかなり重要なのだそうです。
空気中から酸素を取り込むことができない車エビは、エラから吸い込んだ水分から酸素を吸入しているのだそうです。
おがくずはまさに酸素ボンベのような働きをしているということですね。
あとは、暴れてお互いを傷つけあうのを防ぐとか、輸送中の衝撃から守るクッションの役目になったりとかもあるとのことです。
さらにそのおやっさんが最後に言っていたのが「いろいろ試したけど、杉じゃないとダメなんだ。理由はわかんね〜けどな」とのお言葉。
エビは元々ストレスに非常に弱く、恐らくはいろんな木の香りのタイプによって受けるストレスも変わってくるのでしょう。
また、ちなみに我が家によくお出ましする「ブラックタイガー」にはおがくず効果が効かなく死んでしまうのだそうです。
人間界もエビの世界も相性ってムズカシイものなんですね。(文:正さん)
11.04.2016「少女誘拐監禁事件とOSB」
自分の子どもって、目に入れたら痛いけど可愛くてしかたがないものです。
最近の少女誘拐監禁事件のニュースを見ると、思わずチャンネルを変えてしまいます。
子どもは自分の作品ではなく、人格を持った存在です。
自立に向けての援助はしますが、思い通りにコントロールしようとしてはいけません。
ついつい上から怒ってしまうことがありますが…。
親でさえそう思っているのですから、他人が監禁して洗脳するなんて、言語道断。
犯人にハラワタが煮えくり返るような怒りを覚えます。

一方、うちの商品もある意味、可愛い存在です。
うちで納品させていただいた材料で出来上がった作品を見るのはこの上なくうれしいです。
グローバルな世の中になったので、日本全国へ納めさせていただいております。
最近では海外まで。
先日、OSBカナダを新潟にお送りしました。
ところが最終的にはご近所の秋葉原で使われていました。
しかも私がよく行く本屋さんの本棚として。
より一層その本屋さんに愛着が湧いてきます。
最近はアマゾンで買うことも多いですが、なるべくその本屋さんを使うことにします。(文:木材バカ四代)
04.04.2016「寒川神社に行ってきました」
先日、ご朱印をもらいに神奈川県寒川町にある寒川神社に行ってきました。
寒川神社は相模の国の一宮で非常に社格の高い神社です。
八方除けの守護神として正月の3が日で40万人もの人が初詣されるそうです。
寒川神社のエピソードとして、戦国武将の武田信玄が小田原攻めの時に自身の安全を祈願し、自身の纏っていた兜と太刀を奉納したと言われていて、戦国武将好きの私にはとても堪らないこの神社。
実際に寒川神社に行ってみると、壮大な総檜作りの御本殿に私は圧倒されました。
200人もの人が一度に着席参拝できる拝殿は必見です。
またこの10年の間という短期間ながら2回も天皇陛下が植樹されています。
一つは黒松で一つは柳。
非常に天皇家と結付きが強い神社なのですね。
この植樹された木は両方一般公開されております。
建物だけでなく緑に囲まれた参道など、非常に心癒されました。
寒川神社で厄払いだけでなくパワーももらった気になりました。
またすぐにでも行きたくなる神社でした。(文:くりすけ)
28.03.2016「事務所の観葉植物・佐久」
暑さ寒さも彼岸まで、徐々に暖かくなってきましたね。
昨日、福島と名古屋(本日3/20・春分の日)で桜の開花発表がされました。
年末、事務所の片隅に一本の観葉植物を社長が運んできました。 どなたかに頂いたようです。
品種は誰も分からずで…。
毎日多くの葉が落ち、徐々に葉が少なくなり、やがて枯れてしまうのでは?と思いながら定期的に水やりをしていました。
今月初め、枝の一部から新芽、葉が出ている事に気づきました。
直径1センチ程で、水かきのついた蛙の様な手。 みずみずしくその小さな存在に生命力を感じました。
辺りを見てみると「アラッこちらも!こんな処にも(驚)」
新しい葉が誕生しているではありませんかっ。
控え目にちょこんとしたたたずまいを見たら お前たちカワイイじゃないかっ!
その日を機に個人的に 佐久ちゃんと命名をしまして、毎日「佐久ちゃんおはよぉ」と話しかけております(笑)。
春って…♪いいですね〜。
※わかり図らいかと思いますが、右上に新しい葉が…(文:山ちゃん)
22.03.2016「十六人谷」
小学生の頃、夕方はTBS『まんが日本昔話』の再放送をよく見ていました。
その中でも、いまだに思い出に残っている話があります。
「十六人谷」という題名のお話です。
私のうろ覚えですが、こんなあらすじでした。

ある日の夜遅く、若い木こりのもとへ見知らぬ女性が訪ねてきます。
そして「明日、谷にある柳を切らないでください」と頼んできました。
翌朝、若い木こりと、その仲間の15人の木こり達は、富山の黒部地方のある谷へとやってきます。
そこには柳の大木がありました。
若い木こりが止めるのも聞かず、15人の木こり達はその柳を切り倒してしまいます。
その夜、眠り込んでいる彼らの枕元に、前日頼み事をしてきた女性が立っていることに、若い木こりだけが気づきます。
そして、その女性は、15人の木こり達の舌を吸い取り、一人一人殺めていくのです。
これは不気味な効果音と絵で、ものすごく怖い場面でした。
そして一人生き残った若い木こりのもとへ女性は迫ってきますが、とっさに斧で斬りかかり、からくも生き延びました。
そのあと数十年がたち、すっかりおじいさんになったその木こりは、囲炉裏の側に座りながら、若い女性にその話をします。
そのしばしあと、囲炉裏の横で舌を抜かれた木こりの死体が見つかる、というところでお話が終わります。

このお話のもとになった伝承は、富山県黒部市に実際にある「十六人谷」という地名の由来となっているそうです。(文:ドサンコ)
14.03.2016「梅と桃と桜」
春の訪れを告げる代表的な木の花たち。 梅、桃、桜が咲き始めています。
梅と桜はニュースなどで開花が話題になります。
桃はなぜニュースにならないのでしょうか? 不思議に思います。
3月3日は雛祭り。
別名は桃の節句。 女の子には馴染みの日です。
よって桃の花も人気があって良いと思うのですが、あまり注目をあつめません。
果実は色々な食べ物に使用されて注目をあつめています。
今の時期は三種類とも花を咲かせている所もあると思いますが、見てすぐに花の区別はつきますか?
写真は桃の花です。
梅は直ぐに区別できる方も多いでしょうが、桃と桜は色も似ていて、見てすぐに区別するのは難しいと思いませんか。
私には難しいです。
近くに寄って花びらをよく見ると分かります。
桃の花びらは先端が尖っています。
桜の花びらは先端が2つに割れています。
皆さんも分からない時は花びらを良く観察してみてください。
でも一部の種類ではこの見分け方は使えない事もあります。
樹皮もそれぞれ特徴があるので、観察してもらえれば違いは分かります。
意外と桜と思っていた木が、実際は桃だった…。 そんな事があるかもしれません。(文:兄貴6)
07.03.2016「募友求む」
先日、仕事で車を運転して現場に向かって走っていると「ジュモクソウ」と書かれたのぼりを見かけました。
正確には「樹木葬」漢字で書かれていたのですが、何を意味するか分かりますか?
気になって調べてみました。
樹木葬とは墓石ではなく墓碑として樹木を指定した埋葬の仕方のことで、墓地・埋葬等に関する法律による許可を得た墓地霊園に遺骨を埋葬して、その周辺にある樹木を墓標として個人を弔うのだそうです。
散骨という方法があることは知っていましたが、最近はそのような弔い方があることを知って驚いてしまいました。
また、テレビのニュースで特集されていたのですが、最近では子供に面倒をかけることを嫌う方や、親族が居なくてお墓の面倒を見られないなどの理由から共同墓地が流行しているそうで、その共同墓地で募集された他人同士を「墓友」と呼ぶそうです。
これも社会の変化ゆえに発生している事なのでしょうが、なんとなく切ない気持ちになるのは自分だけでしょうか…
私も天国に逝くときには樹木葬で弔いをしてもらうように、エンディングノートに書いておくようにしようかな。(文:ゴン)
29.02.2016「新在庫一覧表作成」
先日、建築関連の在庫商品及び、売れ筋取り寄せ商品一覧表を作成しました。
少しでもお客様の便宜を図るのが目的です。
また、電話等でのお問合せを減らせることも考えました。
お客様を訪問し、直接手渡しをしています。
反応は上々です。
また、再訪問をし、在庫表が掲示板に張ってあるのを見ると感激します。
今後も改良を重ねてより良くしたいと思います。
この在庫表を見ると、以前の在庫とずいぶん変わったなと思いました。
江東区に営業所があった頃は、桧や栂の柱を在庫し、木造住宅一軒分以上の材料があり、下小屋で大工さんが刻んでいました。
(現在、新木場の問屋さんでも通し柱は在庫がありません)
浦安市の営業所の頃は、ラワン材やタモ・ナラ材など広葉樹の在庫が沢山ありました。
30年程前まではラワン材は丸太のまま輸入され、国内で製材されていました。
当社は製材されたビショビショのラワン材を桟干しをして、一年ほど乾燥させてから販売していました。
(現在では輸出国の資源保護のため、製材品のみが輸入されています)
思えば、プレカットの普及で手刻みの下小屋は無くなり、家具や建具が無垢材から貼物へと需要が変わり、当社の在庫は質も量も大きく変わりました。
改めて今回の在庫表を見ると、リホーム需要に対応した品揃いだと思います。
今後も、お客様の便宜を第一に、もう一歩先を見越した品揃いをしたいと思います。(文:Akio)
22.02.2016「神レベルのミシン技」
毎度おなじみの職人技シリーズ、第何弾か忘れましたが、2年ほど前にご紹介したベテラン抜型職人である三条市のSさんが、今度はタモのムク材を使って新作を発表されました。
前回は桐を使用したS嬢の作品でしたが、今回はクラッシックカーです。
桐のときは「硬すぎると細かい部分が割れてしまうため、やわらかい桐が適しているんだ」とおっしゃられておりましたが、今回のタモは「硬すぎず柔らかすぎずちょうどいい感じなんだ」と申されておりました。
そりゃそうです。
なにせタモは野球のバットに使われるくらいですから、その適度な硬さと最高の粘りっ気は折り紙つきです。
残念ながら北海道産のものは非常に希少なのですが、ロシアや中国にはまだたっぷりあるようです。
今回の作品はくり抜いたタモに蜜蝋を塗って着色し、立体感を出した仕上がりです。
前作以上に細かい部分が増えており、とくに曲線の部分はそのミシン捌きもさぞかし神レベルだと思わずにいられませんでした。
この作品のほかにも、個人情報保護の観点からご紹介はできませんでしたが、長い間苦労してこの度ようやく整骨院を開業される後輩のために作って差し上げたという、スバラシくほほえましいものもありました。
待合室に置く予定だそうですが、大繁盛間違いなしでしょう。
あっ、そういえば、まだワタシの写真をお渡ししてなかった。
Sさん、来月にはお届しますんでよろしくお願いしま〜っす!(文:正さん)
15.02.2016「立て看板つくりました」
学生時代からのとある友人が、初めて会った人に自己紹介をしているシーンに同席しました。
彼は長々と説明していましたが、結局どんな仕事をしているのか分かりませんでした。
もっと簡潔に伝えられないものかと思いましたが、逆に面白いとも思いました。
自分が何屋か、一言で言い表せられないのになんだか活躍しているってすごいなと。
これからの時代はそういう人が増えていくんだろうなと。
でも、自己紹介の時に、簡潔に自分の仕事を伝えられるかどうかって大事です。
うちの場合、単に「材木屋です」っていうのは、会社の特徴を表していないしつまらない。
相手に印象を残せないですしね。
ちょうどそんなことを考えている時に、立て看板をつくろうかと思いました。
うちの会社、佐久間木材は三つのブランドを持っています。
エコモクと@合板とcomoku。
それぞれの特徴についてはここでは触れませんが、それぞれネットショップです。
でも、浅草の事務所でお客様と打ち合わせやご相談を受けることもしばしば。
ご来店される時に、佐久間木材とそれぞれのブランド名がリンクされずに迷われたり、入り口が分からなかったりする方が多々いらっしゃったので、立て看板をつくろうと…。
ホントは黒板塗装して、手書きのポップを書きたかったのですが、ちょっとレーザーで遊んでみたくて写真のような看板になりました。
材料はOSBカナダです。
もちろん、当店で販売しています。
追々改良して、思わず入店したくなるような看板にしていきたいと思っています。(文:木材バカ四代)
08.02.2016「くりすけとどんぐり」
我が家の近所は数年前に区画整理されて名前は変わってしまいましたが、旧名は椚(クヌギ)という地名でした。
元々農地だったこの近所には、今はないですがおそらく椚の木があったのでしょう。
クヌギはブナ科の樹木で、甘い樹液がでるのでカブトムシやクワガタが集まる木として有名です。
強度があるのですが割れやすいなどの難点があり、木工品ではあまり使われていないクヌギですが、植林から10年で木材として使えるその成長力と火持ちの良い広葉樹なので、薪材として重宝されています。
そしてクヌギといえば、どんぐり。
丸っとした形が特徴的です。
最近はあまり見なくなったどんぐり、くりすけだけに秋になったら紅葉狩りと一緒にどんぐり拾いでもやろうかな(笑)(文:くりすけ)
01.02.2016「琴奨菊関の枡」
立春の前日、2月3日は節分です。
毎年成田山新勝寺では、関取が1升の大きな枡に炒った豆を入れて豆撒きをしていますね。
枡は桧の柾目で出来ていると知りましたが、「柾目とは?」何のことかはっきりと認識していないので調べてみました。
木材の断面で、年輪の配列などによって作られる模様、木目の事でした。
木目には@板目とA柾目があります。
柾目:木材をその中心に向かう(半径方向)で縦断したときの面。
多くは年輪が平行な木目として現れ、反りや収縮などの狂いが少ないそうです。
板目:木取りの際に、年輪に対して平行に近い角度で挽いてとる板面。
大きな関取がお持ちになる枡は小さく見えますが、1升(十合)=1.8リットルとかなり大きいモノです。
昔はお米を図るとき、桧一合サイズの枡が米櫃にありましたが、いつの間にかプラスティックのモノに変わってしまいました。
毎年家では父が豆を撒く係りで、撒いた後、豆はしきたり通りに歳の数を美味しく食べております。
※コラムの写真にと、母に頼んでヒノキの枡を探しだしてもらいました。(文:山ちゃん)
25.01.2016「ポプラの受難」
今でこそ科学的に説明のつくことが多いですが、大昔はそういうわけにはいきません。
そんななか、人は何かしか由来や理屈をとりあえずはつけ、生活をしてきたようです。
特に、目立つ特徴をもち、日常生活でよく目にするモノゴトについては、たくさんの伝承が生まれます。
当店で合板などで扱っていたポプラも、その格好の対象になっており、その特徴的な葉や木の形に対して、人間は好き勝手なことを言いつのってきました。

ギリシャ神話によればこうなっています。
ゼウスが大切にしていた銀のスプーンが無くなり、どうやら地上の森に落としたらしいと、ガニュメデ(ゼウスによって誘拐されたトロイアの王子)が使いにやられます。
そこで樫の木やカバの木、ニレやブナの木にも尋ねますが、みな知らないと答えます。
最後にポプラの木のところにやってきます。
しらばっくれていたポプラですが、ガニュメデが垂れ下がっている葉を上に持ち上げたところ、銀のスプーンが落ちてきて嘘がばれます。
恐怖におびえたポプラは葉の裏を真っ白にしてしまい、さらには怒ったゼウスにより、二度と物を隠しておけないようにと、永遠に枝を上にあげているという呪いをかけられてしまいます。
これにより、ポプラは葉の裏が白く、枝は逆立ってしまったという伝承。

またポプラの葉は扁平で風によく震えることから、山鳴らしと呼ばれたり、ヨーロッパの言い伝えではキリストが処刑された十字架はポプラでできており、キリストの受難に手を貸してしまったことへの後悔から震えている、そして神様からの怒りを恐れたため、枝が逆立っているという言い伝えがあります。
ヨーロッパでは、よく震える葉の様子から恐怖や過敏のシンボルとされ、そのせいか、かわいそうにポプラの花言葉は「嘆き」「過敏」になっています。(文:ドサンコ)
参考文献
樹木の神話 新紀元社
世界大百科事典 平凡社
18.01.2016「木から新素材」
木の主要成分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンです。
その中のセルロースは木の成分50%を占めています。
このセルロースを利用して新素材の開発が進んでいます。
名前はセルロースナノファイバー!
セルロースをナノサイズまでほぐして作るそうです。
重さは鉄鋼の5分の1、強度は5倍以上ある優れものです。
熱による変形はガラスより圧倒的に少ない。
セルロースは植物に含まれているので持続的な資源であり環境にいいです。
テレビでテスト用の実物を見た感じでは、弊社で販売しているエスウッドに似ていました。
世界各国で研究開発が進んでいるので、何年後かにはメジャーな素材になるでしょう。
セルロースナノファイバーが普及すれば木を有効活用できます。
現在、日本国内で余っている間伐材も材料として使われるようになります。
林業も活性化していくのではないでしょうか?
また、木材価格が世界各国で高騰する可能性も…(文:兄貴6)
12.01.2016 「昔の正月」
最近お正月の街の風景があまり普段の様子と変わらなくて寂しくないですか?
一般のご家庭には門松はもちろん、しめ飾りもあまり見かけなくなったような気がします。
それから、飾りをしている車もあまり見かけませんね。
外で羽子板を使って羽突きをしたり、凧揚げをして遊ぶ子供の姿も見かけなくなりました。
そこで、多くの方がご存知だとは思いますが、改めてお正月について調べてみました。
お正月は歳神様を家にお迎えして祝う行事です。
歳神様とはご先祖様の守護霊のことで、その年の家族の健康や五穀豊穣を約束してくれる神様です。
門松はその歳神様の依代(よりしろ)とされて、迷わず降りてくるための目印となるものです。
松は「祀る」につながる樹木であることから、おめでたい木として飾る習慣が根付いてきたそうです。
また、しめ飾りは新しい藁(わら)に裏白、ゆずり葉、橙(だいだい)などをあしらって作ったお飾りで、新しい藁は古い年の不浄を払い、裏白は長寿、ゆずり葉は子孫の繁栄、橙は家系の繁栄を願ったものです。 それを玄関に飾ることで災いが外から入ることを防ぐといわれています。
それぞれ意味があることで、よく理解して新年を良い年にしたいですね。
それから、ハロウィンやクリスマスなど西洋の行事も良いと思いますが、古きよき日本の伝統を大切にしていきたいですね。(文:ゴン)
参考文献「いい日本再発見」

03.01.2016 「申年のはじまり」
あけましておめでとうございます。
弊社は今年で創業111年。
1が並んで縁起のいい年です。
当サイトは15年目を迎えました。
申年は「伸ばす」という意味があるそうです。
エコモクはもっともっと伸ばしていきたい。
「もっとずっと ものづくりのお手伝いを」
木を通じて世の中のお役に立てるよう、一生懸命に仕事をし、楽しんでいきたいと思いますので、今年もよろしくお願いします。(文:木材バカ四代)